特色のあるカリキュラム
助産学分野では、社会のニーズに即応できるよう多彩なカリキュラムを用意しています。
その中でも特色のある科目についてご紹介します。
周産期医療政策・環境論
周産期医療政策・環境論は、周産期における保健行政のしくみと財政基盤、施策、NPO法人やパパ、ママによる自助グループの活動を学び、妊娠から子育て期までの継続した助産ケアの実践を目標とした科目です。
分娩介助実習で関わらせていただいた母子を対象に、産後4か月のママと赤ちゃんのつどいセミナーを企画・運営しました。
【自分の身体を大切に!】というテーマでミニ講話を行いました。
ロールプレイを交えながら産後に起こりやすい身体の不調についてお伝えしました。
専門家による産後エクササイズ
ウィメンズヘルス特論
1年生の前期に開講される助産学分野基礎科目に含まれる講義になります。助産師としてあるいは近年の多様化する性と生殖の現場についてさまざまな角度から学びを深めていきます。
ドメスティック・バイオレンス(DV)については、最前線で活動されている専門家の先生より、DVに関する基礎知識だけでなく、関係機関の役割や機能、実践的な被害者支援の展開などについてディスカッションを交えながら学ぶことができます。
助産学特論Ⅲ
助産学特論Ⅲは、妊娠・分娩・産じょく・新生児・育児の各期における健康教育や指導方法論について学ぶ科目になります。学生さんたちは、実際に母親学級を企画運営したり、子育て支援の現場で見学実習をしながら、いろんな時期にある母と子と家族の支援について学んだり考えたりします。
久留米市の「子育て交流プラザくるるん」での実習
お母さんとお子さんたちに向けて「パプリカ」を披露しました。大好評でお母さん・お子さんたちと一緒にリピート上演しました(写真は事前練習の風景)。
ヒューマンセクシュアリティ論
助産学分野専門科目に含まれるヒューマンセクシュアリティ論では、現代の多様化するセクシュアリティについて掘り下げていく科目になります。
LGBTQについても、性同一性障害やその他のSexual Minorityの当事者が差別なく自分らしく普通に暮らせる社会の実現を目指して活動されている先生に毎年お越しいただいています。基本的な知識や現状からなかなか聞けない疑問や・質問まで先生を囲んで熱心な話が展開されます。
2021年
ウィメンズヘルス演習
ウィメンズヘルス演習は助産学分野の中でも特に力を入れている演習になります。
助産学分野では、性に関する健康教育に力を入れています。
① 中学校での健康教育
助産学分野では、久留米市内の中学校の依頼を受け、ウィメンズヘルス演習の一環として中学3年生に健康教育を行っています。企画から媒体の準備・運営まで助産学生が一丸となって取り組みます。当日は260名ほどの中学生とともに考え、ともに学ぶ「ピアエデュケーション」を行っています。
当日開始前の様子(青いポロシャツが助産学生です)
② 三潴ふれあい体験
久留米市立三瀦中学校で開催されている「赤ちゃんふれあい体験」に参加し、中学生への妊婦体験や沐浴体験の学習支援を行っています。中学生の皆さんはとても真剣かつ興味津々で学習に臨んでくれています。
【~自分と相手を大切に~】というテーマで健康教育を行いました。
ロールプレイを交えながら学びを深めました。
沐浴体験
胎児の発育模型
妊婦体験ジャケット
赤ちゃん抱っこ体験
③ 生殖補助医療技術について
日本の不妊症ケアの第一人者として活躍されているIVFコーディネーターの先生より、リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)における助産師の役割や、女性とその家族についての支援についての臨地講義で学ぶことができます。
さらに、最先端の医療機器を備えた不妊症専門クリニックでの見学実習もあります。最新システムが導入された培養室、診察室、手術室や患者さまの心の緊張を和らげ、疲れを癒すためのメンタルケアゾーンなど実際の医療現場を見学できる貴重な機会となっています。
学演習施設(医療法人 蔵本ウィメンズクリニック)
高次助産診断・技術演習Ⅰ
高次助産診断・技術演習Ⅰは、1年生の後期に開講される科目です。この科目では、妊娠期・分娩期・産褥期における母子の健康状態の診断技術の加えて、異常の予測や緊急時の対応などに備えた診断技術に対する理解を深めるとともに、その診断に必要な技術の習得を目指しています。
そのために、超音波画像診断装置を使った検査手法や救急蘇生演習・会陰裂傷部の縫合術演習など多くの技術演習を行っています。